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ヨーロッパ鉄道堪能の旅
2003年8月10日〜19日

8月10〜19日にかけて行ってきたヨーロッパ鉄道堪能の旅のレポートです。これは8月14日の分です。

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8月14日(木) ローザンヌ〜パリ (フランス新幹線TGV)

今日はいよいよフランス国鉄が誇る超高速列車TGVに乗る日である。ホテル・ミラボーともお別れだ。朝食を済ませて、ホテルをチェックアウトし、ローザンヌ駅へと向かった。本日乗車するTGVはローザンヌ始発で、9時23分に発車する。

ホームで他の列車を撮影していると、向こうから銀色の列車がやってきた。これがTGV-リリア号だ。フランスのTGVやユーロスターといった超高速列車は、両端先頭が電気機関車となっており、中間は全て客車となっている動力集中式が一般的だ。

「SNCF」の銀色のスピードライナー、「TGV」(上)。
「TGV-Lyria」1等車内。ゆったりとした雰囲気が伝わってくる(下)。
 

これに対して日本は、動力分散式が一般的になっている。これは、たとえば、編成の途中にも、電動車が連結されているため、急な上り坂などで車輪が空回りしにくいと言う利点がある。日本は山あり谷ありなので、このような動力分散方式が向いているのだろう。これに対し、欧州の鉄道の動力集中方式は、保守などの面で合理的な部分があると後日聞いたが、最近はVVVFインバーダーの開発が進み、動力分散式のTGVも製作されているとのことだ。

TGVはフランス国鉄が経営しているため、ユーレールパスを買うときフランスを選択しておけば乗ることができる。僕たちはあらかじめ指定席を確保していたので、安心して座ることができる。僕の車両は11号車である。しかし、実は、その日すでに僕は体調を崩していた上、確保していた座席が運悪くすべて進行方向と逆だったので、こともあろうにひどい乗り物酔いになってしまった。そのためTGVの初乗車であるのに、撮影はおろか車内見学もほとんどできず、ただただ座席にへたりこんでいたとは悔しい限りである。

さて、9時23分、TGV 9264号はローザンヌを出発した。しばらくは助走のように、街中をゆっくりと走ったが、すぐ平原に出ると次第にスピードをまし、まもなく新幹線並の速度にまでなった。ほどなく車掌が車内改札に訪れた。ユーレールパスを出すと見ただけでかえし、そのあと手を合わせて「ありがとうございます」と言いながらお辞儀をしてくれたのが印象的だった。日本で手を合わせてお礼をいうことはめったにないが、西洋人は、手を合わせて挨拶することが日本の風習だと思っている部分があると後日聞いた。TGVには日本人の利用客も結構多いようで、たとえばスイスからパリに出る団体ツアー客が特によく利用するとのことのことだった。

僕はその後に酔ってしまったので、家族と別れて進行方向に向いた別の座席に移動した。TGVは一等車でも、車両中央を境に座席の向きが反対に固定されているのである。運がよければ進行方向寄りの座席に座れるのだが、僕たちはどうやら運が悪かったようだ。

乗ったときは酔っていて立ち歩くこともやっとだったので、編成中に連結しているビュッフェは一度しか訪れることができず、車内の写真は終着のパリ・リヨン駅に到着してから撮ることになってしまった。一方、元気な弟は、ひとりでフランス語と英語でホット・ココアを注文するという冒険をし、成功したようだ。

リヨン駅には13時23分に到着。僕ひとりで他の乗客が下車するまで車内に残り、車内写真はどうにか撮影できた。

* * *

さて、リヨン駅からホテルの最寄り駅サンミッシェル・ノートルダム駅までは、高速地下鉄線(RER)に乗車した。荷物が多いことと、地下鉄内ではスリなどが多いことから、写真などは控えることにした。

さて、今回のホテル「レ・リーヴ・ド・ノートルダーム」は、サンミッシェル・ノートルダム駅から徒歩約2分のセーヌ川沿いにあり、とても小さいが瀟洒なホテルである。こちらも四星ホテルらしい。
「レ・リーヴ・ド・ノートルダーム」の僕達が泊まった部屋。中学生が泊まるには贅沢すぎる室内だった。
 
僕たちの部屋は屋根裏のペントハウスで、今まで泊まってきたホテルの中でははじめて冷房つきだった。サンミッシェル・ノートルダム駅から近いこと、ノートルダムをのぞむセーヌ川沿いという、理想的な立地のためか、一泊300ユーロ(約42000円)もするとのことである。さすがに、ホテルの部屋の風呂には、ジェットバスまでつくというこだわりだったが、部屋はかなり広く、写真の奥のダブルベッドに両親、手前のエクストラベッド(写真には無いが2つある)に僕と弟が寝るという形となった。天窓からは空が望めるし、下には商店街がちらりと顔をのぞかせている、理想的な場所である。試しにエクストラベッドに寝てみたが、脚も木製であるし、敷布団を敷いているところも木で出来ているため、日本の安ホテルのエクストラベッドのように、寝返りを打つたびにギシギシいわず、落ち着いて眠ることができる。さすが、4つ星ホテルである。このホテルは、地上階を含め4階建てで、僕の泊まった屋根裏は日本式では6階だった。

さらに、セーヌ川をはさんでホテルの真正面は、なんとパリ警察になっており、パトロールカーなどの警察関係の車両が駐車場に顔を並べていた。しかも、ホテルの窓からはセーヌ川が見下ろせ、遊覧船が頻繁に通過していく、美しい光景を目にすることができる。斜め前にはノートルダムがあるなど、多数の観光地に囲まれたホテルなのである。

さて、今日の昼食はと言うと、TGV車中から気分が悪かった僕は今度は胃痛を起こしてしまい、昼食は抜きとなった。まあ、痛かったときも、あまり重い胃痛ではないと我ながら自覚していたし、後になってみると単に胃酸がたまりすぎただけだったらしい。その日の午後はルーブル美術館などを見に行く予定があったようだが、ひとまずやめにすることにし、大事をとってその後はずっとホテルで休息をとった。夕食時も外出はせず、両親がホテル近くのレストラン街で買ってきた中華惣菜などで簡単に済ませた。


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