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・かつての「U-Seat」に乗って札幌へ戻ろう
ライラック12号 旭川1330 - 札幌1504(1500)さて、旭川では接続の時間がわずか10分ときわめて短いので、撮影もそこそこに折り返し列車のホームへ向かう。
私が今まで乗ってきたスーパーホワイトアローは、車体に雪がたくさんついていた。暖かい車内からはそうと分かりづらいが、本当に寒い北海道を駆け抜けてきたという感じで、それが妙に旅情を掻き立てた。
さて、札幌への折り返し便「ライラック」12号では、かなり古い781系に乗車する。もちろん指定席だから、今日だけで北海道の「U-Seat」を全て制覇することになる。撮影は適当に済ませて、さっさと車内へ入る。10分という接続時間はあまりにも短く、撮影などしていたらあっという間だ。「ライラック」12号も本当にあっという間に旭川を13時30分、定刻に出発。
旭川に来た証拠に一枚。北海道の駅では、必ず駅名の下に「サッポロビール」の宣伝が入る。 スーパーホワイトアローの車体はこのありさま。こんな体で毎日走っているのだろうか…。 札幌行き「ライラック」12号。 元U-Seatの座席。基本は785系の自由席のモケット違いといったところ。 スーパーホワイトアローでは進行方向右側の席だったが、ライラックでは進行方向左側の席。つまり、見える景色は同じなのだ。しかも指定席はほとんど満席で、席を移動するわけにもいかない。ここを通るのは今回の旅行で実に5回目であり、本当に見覚えのあるものが車窓を過ぎてゆく。ちょっぴり北海道通になった気分だが、何となく退屈である。
「ライラック」こと781系の乗り心地だが、先ほど乗ってきた785系に比べて、横揺れが少ないのは良いポイントだ。さらに、左右にロールするような、新型車両特有の揺れがほとんどない。しかも座席もフリーストップ式だから、いくら781系とはいえ快適である。
そんな快適な車両が、「スーパーホワイトアロー」も真っ青になるくらい、北海道の雪原をブンブンかっ飛ばして走っていくのだ。速度はどの程度か分からないが、100km/hは出ているだろう。とても、26年も走ってきた車両とは思えない。
しかし、やはり新型の785系よりかは鈍足のようで、札幌までは10分多く、1時間30分かかるのは、旧型車だから仕方ない。旅行も4日目となり、そろそろ疲れが溜まってきたようで、この列車では爆睡してしまった。いつも私は走行中、景色の写真を撮っているが、その写真が、行きのスーパーホワイトアローでは29枚だったところ、ライラックでは9枚、と言えば、その少なさがお分かりいただけるだろう。
建設中の道路。この道路はどこへ続くのだろう? 廃車になったコキの有効活用だろうか?雪のなかにひっそりたたずむ、「宣伝貨車」。 難題となっている金銭のやりくりは、車内で努めて寝るようにしたら、ほとんど水筒の水を減らさないまま、札幌に着くことができた♪
ちょっと嬉しくなっていると、札幌到着の放送が聞こえてきた。さっきより少し長い1時間30分だが、その長さを全く感じさせない、快適な時間だった。
・特急で行く南千歳。乗車時間は26分!
スーパーとかち7号 札幌1550 - 南千歳1616さて、札幌には数分遅れて15時4分に到着した。次に乗車する「スーパーとかち」7号まではまだ45分ほどあるが、その前におやつの調達をすることにしよう。
とはいいつつも、私のサイフはいよいよ軽くなり始めていた。入っている金銭の量ではなく、物理的に軽くなってきたのである。これはまずい。しかし、おなかがすいてたまらない。このままでは行動に支障が出る。おにぎりを買ってもいいのだが、おにぎりは110円近くだ。これを2つ買うと、220円。一回の食事分の、実に3分の2に相当する金額だ。これは出せない。
札幌駅構内をふらふら(空腹で本当にふらふら)していたら、「ミスタードーナツ」を発見。何気なく中に入ると、
おぉぉ〜♪ 90円台のドーナツがあるではないか♪
これなら2つ買っても180円くらいにしかならないぞぉ〜♪
ということで、今日のおやつはミスドのドーナツ、しかし一番安いから、中身はスカスカ、全然おなかいっぱいにならないドーナツである。ミスドの袋を持って、「スーパーとかち」7号に乗り込む。午後の出発ということもあってか、車内はかなりの混雑だった。
15時50分、定刻に札幌を発車。
「スーパーとかち」7号、帯広行き。とはいえ、私が乗ったのは南千歳まで。 7号のなかで食べたドーナツ。しかし、あまりにも悲しすぎるおやつだ。 さて、この「スーパーとかち」7号は、次の「トマムサホロスキーエクスプレス」に乗るために乗るようなものであり、そのため乗車区間は南千歳までだ。時間にしてわずか26分。検札もまだ来ないような短距離乗車である。それなのにわざわざ指定席を買った大馬鹿者の私。
案の定、私が南千歳で降りようとしたら、車内にいた乗客たちから「もう降りるのかよ」と言わんばかりの視線をたくさん食らった。こんなこと、乗り放題の「ぐるり北海道フリーきっぷ」でないとできない。気分いいなぁ。降りようとしたら、デッキにいた車掌さんがやってきて、胡散臭げに「切符を拝見します。」と声をかけてきた。
私が何事もなかったかのように切符を差し出すと、確認したうえで、「あ、はい、申し訳ございませんでした。」と、なぜか謝られてしまった。悪いことをされてもいないのに謝られるのも妙な気分だが、きっと車掌さん、私が無賃乗車しているとでも思ったんだろうなぁ。ともあれ、南千歳には定刻16時16分に到着した。
・気分は貸切列車?超ガラガラの「トマムサホロスキーエクスプレス」
トマムサホロスキーエクスプレス 南千歳1634 - 札幌1709さて、南千歳に来たのは、今日増発列車として運行されている、「トマムサホロスキーエクスプレス」こと、ジョイフルトレイン「ノースレインボー」に乗るためだ。このトマムサホロEXPは帯広から来るので、さしあたり「とかち」を補完する位置づけで設定されているのだろう。
しばらくすると、初めて見る「ノースレインボー」が顔を出した。車内を見ると猛烈な混雑。
やだわぁ〜。これじゃあ、車内の写真もろくに撮れないし、それ以前に怪しくないか? 南千歳からフラッと一人乗ってきたらさぁ。
気分は完全に憂鬱モード。そんなことを思っていたら、列車はホームに停まり、ドアを開けた。って、降りる降りる! すごい数の乗客! 「トマムサホロEXP」、車内にいた乗客をほとんど降ろしてしまった!
オレの乗る1号車なんか、オレしかいないぞ? すっげぇ、完全に入れ替わっちゃったじゃん!で、本当に私の乗る1号車は、私以外誰もいないのだ。
車掌さんもどこか、別の車掌室にいるらしく、運転台にもいないから、極端な話、車内で熱唱しようが奇声を上げようが自由なわけだが、私は、ここは一つ、自分のための貸し切り列車という気分で、あえてゆったり過ごすことにした。
またこの車両、普通車にもオーディオパネルがついているため、ヘッドフォンを取り出して音楽を聴いてみたが、イージーリスニング主体のチャンネルばかりでおもしろくないし、ラジオもろくに受信できていない。しかもエアチューブで音がいまいち聞き取りづらい。頭が痛くなってきたのでこれは早々にやめた。
「トマムサホロスキーエクスプレス」。これが元キハ183とはとても思えない。 車内は本当に誰もいない。4号車にわずかに乗客がいたのみだった。 ちなみにこの列車は、この旅行において北海道内で完結する列車としては、ついに最後の列車となる。普段なら「あぁ、もっと旅を続けていたいなぁ。」くらいは思うが、さすがに今回は5日間。いい加減体も疲れているようで、「あぁ、やっと終わる…。」という気持ちの方が大きい。好きな鉄道旅行でこんな気持ちになるのも妙だが、こればかりはどうしようもないだろう。
そんなことを思っているうち、列車は新札幌に停車。
ここでもチラリホラリと下車客がいたが、駅ホームの乗客からの視線がたまらない。ホームでは、「何でこの列車こんなにガラガラなんだ?」とか、「これで採算とれてるのかねぇ。」などと話している乗客もいるくらいだ。うぅん、気分イイ♪この列車は同区間を走るキハ283系の「スーパーとかち」や「同おおぞら」の26分より長く、札幌まで35分かかる。キハ283系が高速列車であることは前々から耳にしていたが、いざ国鉄時代からの(とはいっても、ノースレインボーでは国鉄という雰囲気がほとんどない)キハ183系と比べると、283系がいかに速いかを身を持って知ることになった。
そして、新札幌を出ると、次が終点の札幌である。最後まで残った乗客は10名足らずであった。
17時9分、無事35分の短距離乗車を終え、「トマムサホロスキーエクスプレス」は定刻通りに札幌に到着。華やかな車体と、いかにも楽しそうな列車という雰囲気とは裏腹に、降りていく乗客の少なさに非常にギャップを感じる。
ということで、到着後はたんまり車内を撮影させていただいた。ごちそうさまでした。撮影し終えると、そろそろ今晩の宿となる「北斗星」4号まで2時間となってきたので、荷物をとりにホテルへ引き返すことにした。
・道内から抜けゆく「北斗星」 憧れのロイヤルで
北斗星4号 札幌1927 …さて、荷物をとったは良いが、北斗星4号の発車までにはまだ2時間近く残っている。本来なら札幌を1時間30分くらい前に出発する「北斗星」2号にも十分間に合ったのだが、北斗星2号はJR北海道所有の車両を使用するのに対し、北斗星4号はJR東日本所有の車両を使用する。JR北海道の方はもう取材済みだったので、あえての「北斗星」4号だったわけである。
仕方なく、ホテルのロビーで新聞を読むなり、雑誌を読むなりして時間をつぶす。ホテルのロビー脇にはカフェもあって、そこからおいしそうなコーヒーの香りがもれてくるので、香りにつられていってみたら、「コーヒーセット」1150円。100円を出すのでさえ躊躇される今では恐ろしく高い。早々に退散した。
本当にダラダラとすごすうち、ようやく19時を回った。
駅へ行くと、ちょうど「北斗星」4号がDD51を先頭に入線してきたところだった。私も今夜の宿「ロイヤル」の車両の列に並ぶ。さて、個室に入ってみて驚いた。軽く3畳はありそうなスペースの広さ、木目調のシックな色調、電球色の照明が照らすロマンチックな空間。さすが、アッパークラスのロイヤルである。今、ただでさえお金が少ないのに、こんな広い空間を占拠してしまって良いのだろうか。いくら事前に確保したきっぷとはいえ、なんだか自分の所持金とのギャップを感じて、妙に嬉しい気分である。
高級感あふれるロイヤルの車内。 カードキーは乗車の記念として持ち帰ることもできる。 ロイヤルにしかついていない、「北斗星」HM入りのアメニティーグッズ。このポーチもまた、なかなかの貴重版。 ウェルカムドリンクサービス。お酒が中心で、いかにも未成年者が乗るクラスではないということを暗示しているかのよう。 自分だけの個室内なので、人目をはばからず、やりたい放題撮影が可能である。あっちへウロウロ、こっちへウロウロしていると、コンコンとドアを叩く音がして、本日の車掌が検札に顔を出した。切符を差し出すと、JR北海道では珍しくハンコを押して(2006/3/11参照)、カードキーと交換してくれた。
その際、外からの鍵のかけ方も教えてもらったが、どうも機械の調子が悪いらしい。中からは普通にかかるのだが、外からカードをさした際に、自動で鍵をかけるメカの部分の調子が今ひとつとのこと。車掌さんは申し訳なさそうな顔をしつつ、「お部屋から出られる際は貴重品を身につけてお願いします。申し訳ございませんでした。」と、ひたすら平謝りだった。車掌さんは何にも悪くないのになぁ〜、なんて思いつつ、カードキーをもらって相変わらず撮影を続けていると、またドアを叩く音がして、食堂車のスチュワーデスが現れた。しかもその時に言った言葉が、
「ロイヤルのお客様にお届けしておりますウェルカムドリンクでございます♪」
何か、自分がものすご〜く贅沢をしている気分で、とっても嬉しかった♪しかし、見てみると飲み物はワインとウィスキーが中心で、ノンアルコールはお茶と水しかない。さすがにこれでは雰囲気もそがれるということで、私はスチュワーデスに事情を説明した上で、何とかならないか、と交渉してみると、しばらくしてグレープフルーツジュースを持って来てくれた!
なんて親切なんだっ!!!グレープジュースを片手に喜んでいると、ガクンという音がして、列車がゆっくりと動き出した。19時27分、「北斗星」4号は定刻に札幌を発車した。
・オレンジジュースが400円!? 「グランシャリオ」で味わうジュースの味
さて、乗り込んですぐ私が行ったのは、「シャワーを浴びること」。
いくら極寒の北海道とはいえ、車内はかなり暖かいので、それなりに汗もかくのだ。「ロイヤル」には、個室内に専用シャワーも専用トイレもあるので、基本的に部屋にこもっていれば、必要なことは何でもできる。まさに「ホテルトレイン」だ。さて、シャワーを浴びてサッパリした後は、部屋にいつまでいても仕方がないので、車内の探検に行ってみることにした。車両の後ろの方はほとんど開放B寝台で占められているが、週の真ん中ということもあってか、一両丸々カラッポの車両もざらにあった。逆に前に行ってみると、「ソロ」や「デュエット」は鉄道ファンと見られる若い男性が多く、一方のA個室「ツインデラックス」は男女のグループなどで占められており、個室はほとんど満室だった。明らかに最近の乗客の志向は個室であることが分かる。
これは後日聞いた話なのだが、繁忙期に「北斗星」を補完する列車として、全て開放B寝台の編成を使った臨時「エルム」が上野〜札幌で運行される。しかし、この「エルム」はさすがに開放式しかないということもあってか、満員御礼になることは滅多になく、繁忙期なのに空気輸送のことが多いのだそうだ。JR北海道の「北斗星」1・2号は個室が主流の編成だから、JR東日本にも是非、個室車の増結を検討していただきたいものだ。ところで、この「北斗星」についている「お楽しみ車両」といえば食堂車だろう。いまや、食堂車が定期的に営業されている列車といえば、「北斗星」「カシオペア」と「トワイライトエクスプレス」くらいしかない。お金が飛ぶのは痛かったが、食堂車に行って、席についた。
メニューを見て驚いた。コーヒーが400円〜♪ ジュースが350円〜♪ ウーロン茶が350円〜♪
100円出すのでさえ躊躇する今だってのに、なんじゃあ〜♪サイフは自分でもビックリするくらい軽くなっていたが、こうなっては仕方がない。仕方なく、400円も出してコーヒーを飲んだ。
後になって分かったのだが、翌朝、「ロイヤル」のモーニングコーヒーには、全く同じものが、しかも無料で運ばれてきた。我ながら非常に悔しかった。
食堂車の車内。高いメニューが災いしてか、お客さんの姿はまばら。 ピンボケでごめんなさい。400円もするコーヒーでした。 コーヒーを飲んだ後は、部屋に戻って、車内の照明を全て消して、ベッドに横になりながら外の景色に見入った。
とはいいつつも、眠かったのか、いつの間に眠ってしまっていた。
この先製作中