Sponsored Link

「縛りあう友情」


この前、学校でのこと。
ある女子が、別の女子に何か話しかけていた。
しかし、話しかけられた女子は、にこりともせず、そのままシカト。
思わず理由を聞いたら、話しかけてきた人が、自分と仲良くしていない人だったかららしい。
これは、女子に限らず、男子にも言えること。

なぜ、自分の仲間だと思わない人には、ここまで冷たくできるのだろうか?
話しかけた方も、事情を察知したようで、すぐにあきらめているらしかったが、
特に何も感じていないように見えた。
すると、これが普通なのだろうか?
こうやって、仲の良い人たちとだけつきあって、
それ以外の人には返事もしないのが普通なのだろうか?

どうしてみんな、人を二つに分けないと生きていけないんだろう。
「友情」とか、そういう文字をかたどったプリクラを撮ったりとか、
オレとオマエは友達だよな。」と確認しあったりとか、
どうしてここまでに「仲間」を意識しなければならないのだろう?

確かに、いつも仲良くしている人を固定し、その人たちとだけつき合っていれば、
いじめられることもないだろうし、嫌な目にあわなくて済むかもしれない。
でもその中で、仲良くしている人に「自分と同じ」を強要したり、または強要されたりして、
結局は、自らの「個性」を失ってしまうのではないだろうか?
個性を失ってまで、ひと時の「安心」を得ている。それだけ。
真の「友達」同士なら、そうやって「個性」を殺してまで「安心」を得るようなことはしないはず。

いつも仲良くしている人以外から話しかけられたら、その人を無視するというのは、どういう理論だろう?
特に、同じ学校に通い、同じ学問を専攻し、同じクラスにいるんだから、
話し合って当然、助け合って当然ではないだろうか?
せめて礼儀としてでも、何か返事できないのだろうか?

仲良くしている人を固定するというのは決して悪いことではない。
でも、そうではない人を排他するというのは、絶対間違っていることのはず。
普段は話さない人と話して、また新たな友達ができるかもしれないのに。

ある人から聞いた話。
某女子校のあるクラスでは、2大派閥があって、そのどちらにも属さない人はいじめられるらしい。
あるいは、どちらに所属するのかハッキリしない人もいじめられるらしい。
どちらかハッキリしていないと、
両方の「秘密」や「協定」を双方にバラすような、「裏切り者」のレッテルを貼られるのだという。

でも、そういう「縛りあい」が嫌いな人だっているだろうし、
そんな人に、無理やり「派閥」を強制するなんて、どういう考え方なのだろう?
そして、お互いに「友情」などというセリフを交わし、日々を過ごしているそうだ。

そんな「友情」なら、一人でいたほうが絶対マシさ。
お互いに、厳しい「協定」だとか「約束」だとか、
そんなことをやって安心して、結局はお互いを縛り付けているだけ。
誰とつき合おうが、それは各人の自由なのに。
お互い安心するために作った「協定」に従って、誰かと話すことを禁止するなんて、
これほどバカげた話はないだろう。

表面上は親友も親友、大親友であるかのようでありながら、
心の奥底では、そうやってお互いを縛り付けて、お互いを苦しめあっているだけにすぎない。
例が乱暴だが、これは集団で一人をいじめることに近いと思う。
いじめている側は所詮、誰かターゲットを作って、その人をいじめることでしか安心できない弱い人間なのだし、
そうやって徒党を組んでいる人たちも、イジメまでにいかないまでも、
間接的に、じっくりとお互いを縛り付けていることで、安心感を得ているだけに過ぎないのではないだろうか。
少なくとも私はそう思う。

「縛りあう友情」なんてなくても、立派に生活し、学校生活を楽しんでいる人はいる。
そういう人には、必ず「真の友達」がいるから、そんな「縛りあう友情」をする必要がないのだ。
たくさんの人と集団行動して安心感を得る「縛りあいの友情」のようなすさんだことをしなくても、
少ない人同士で、心から信頼しあい、そしてお互いを高めあえて、しかもお互いを縛らない。
これこそが、本当の「真の友達」ではないだろうか?

この前も電車の中で、同世代の女子の会話を聞いた。
うちら親友だもんねー」なんて言葉。これぞ「縛りあう友情」の極意だと思う。
本当の親友なら、そんな「確認作業」なんて必要あるまい。
そんなセリフを口にして、安心しているだけに過ぎないのだろう。

私は、「縛りあう友情」だけは絶対にしたくないと思う。
そういうのが好きな人がいるのも分からないではないが、
固定された多くの人と、「協定」「約束」「友情」などに縛られた、ギクシャクした友を持つより、
そういうことをしなくても、心から「良い友達だな」って思えるような人を持ち、
そして自分も誰かにそう思ってもらえるような人間になる。
そんな生き方をしていきたいと思うから。

2007.1.14 Nukezo